2022年度第4回ASIFスキルアップセミナー

2022年9月12日に、会場(名古屋市中区栄ガスビル)とオンライン(Zoom Webinar)にて、2022年度第4回スキルアップセミナーを開催致しました。スキルアップセミナーは、ASIF会員の若手技術者スキルアップを目的として、幅広い技術を習得して頂くためのセミナーです。

今回は、「BEV(バッテリーEV)解析から学ぶ最新技術動向」と題して、「脱炭素社会」を目指す動きの中で注目度が特に高まっているBEV(バッテリEV)について、その構造や最新技術について解説して頂きました。

セミナーへの参加者は、141名(非会員4名を含む)でした。

セミナーの様子

「宏光MINI EV(上汽通用五菱汽車)の分解による技術解説と
IONIQ 5(現代自動車)に搭載されたSiCインバーターの分解解析レポート」
講師:名古屋大学 未来材料・システム研究所
附属未来エレクトロニクス集積研究センター システム応用部 教授 山本真義 氏

車両価格50万円といわれる、中国製超小型EVである宏光MINI EV(上汽通用五菱汽車)の車体分解を通じて得られた低コスト化の秘密と、その技術的なアプローチを解説して頂きました。 さらに、韓国製ミドルレンジEVであるIONIQ 5(現代自動車)の車両分解を通じて、特にSiC(シリコン(Si)と炭素(C)で構成される化合物半導体材料)を使用したインバータを中心に、他社同種のEVと比較しながら、現時点におけるSiCパワー半導体の応用状況を解説して頂きました。

「現行車両(xEV)搭載主機(インバータ、コンバータなど)搭載デバイス、
パワーデバイスの現状と動向についての考察」
講師:(株)エルテック 営業本部 取締役部長 箸尾勝 氏

近年、国内外で、xEV(バッテリ駆動電気自動車BEV、ハイブリッド電気自動車HEV、燃料電池自動車FCEVなどの電動車の総称)へのシフトが進んでいます。 実車両のリバースエンジニアリング経験を基に、xEVに搭載されるパワー・デバイス(電力の制御や変換を行う半導体)の材料や構成部品を中心に、各メーカーの違いや技術動向を紹介して頂きました。