2020年10月27日に、オンライン(Zoom)にて、2020年度第2回スキルアップセミナーを開催致しました。スキルアップセミナーは、ASIF会員の若手技術者スキルアップを目的として、幅広い技術を習得して頂くためのセミナーです。
今回は、「車載制御組込みシステム向けの仮想化技術の動向と活用について」と題して、車載システム開発において注目されている、仮想化技術の動向や基礎について説明し、仮想化のためのハードウェアとソフトウェアの現状について、デモを交えて解説して頂きました。
セミナーへの参加者は、350名(非会員30名を含む)でした。
ルネサス社RH850/U2Aでハイパーバイザを動作させ、2つの仮想マシン上で動作するアプリケーションが、単一のCANコントローラを共有するデモを紹介して頂きました。
組込みシステムやそこで動作する組込みソフトウェアの開発では、ハードウェアや動作空間を仮想化するバーチャルプラットフォームの利用が加速しています。本講演では、ASTC社のVLABの特長について、ハイパーバイザー対応、マルチコアを特徴とする RH850U2Aモデル対応状況を含めてご紹介頂きました。
ECU統合の実現やECUの開発コストを下げるためには、ASILソフトウェアとQMソフトウェアを単一のECU上で混在して実行する必要があります。 本講演では、異なる安全レベルのソフトウェアを単一のECUで動作させる手法として、保護機能付きRTOS、パーティショニングRTOS、ハイパーバイザー、マルチコアについて説明し、それぞれのメリット・デメリットについて解説して頂きました。
車載システムへの適用が進んでいる仮想化技術について、基礎知識を解説した後、車載システム向けの仮想化のためのハードウェアとソフトウェアの現状について解説して頂きました。