平成26年度第3回ASIFスキルアップセミナー

2014年8月29日に、愛知県産業労働センター ウインクあいち(名古屋市中村区)にて、平成26年度第3回スキルアップセミナーを開催致しました。スキルアップセミナーは、ASIF会員の若手技術者スキルアップを目的として、幅広い技術を習得して頂くためのセミナーです。

今回は、「事例から学ぶ製品・制御システムの高信頼化へのアプローチ」と題して、重要インフラなどに使用される製品や制御システムの障害事例について、講義と演習を実施して頂きました。これらの内容は、システム障害の未然防止・影響範囲の縮小を目指して、IPA/SECが情報を収集・分析し、業界・分野を越えて幅広く共有できる形の「教訓」として整理したものです。

セミナーへの参加者は、60名(非会員5名を含む)でした。

セミナーの様子

【講義】「失敗事例に学ぶ」
講師:(独)情報処理推進機構 技術本部ソフトウェア高信頼化センター
調査役 三原幸博 氏、調査役 十山圭介 氏、調査役 石田茂 氏、研究員 松田充弘 氏

製品・制御システムにおける障害の原因分析・対策の立案・教訓化のためのアプローチ方法について、以下の3つの観点でご紹介頂きました。
(1)活動概要
IPAにおける教訓集作成の活動について、目標、課題、事例等をご説明頂きました。2014年5月に公開された教訓集は、IPAのウェブサイトから無償でダウンロードできます。
(2)原因分析の進め方と分析事例
障害の原因分析手法について、分析作業のステップごとにご説明頂きました。さらに、ダムの制御システムを対象に、具体的な原因分析の例をご紹介頂きました。
(3)未然防止/再発防止のための知識化
IPAで収集、整理された障害の対策と教訓について、4つの具体的な障害未然防止策を詳細にご紹介頂きました。

【演習】「トラブル事例の分析、防止」
講師:(独)情報処理推進機構 技術本部ソフトウェア高信頼化センター
調査役 三原幸博 氏、調査役 十山圭介 氏、調査役 石田茂 氏、研究員 松田充弘 氏

障害の原因分析と、未然防止/再発防止に向けた知識化の方法を体験する演習を実施しました。 具体的には、化学プラント管理システムを題材に、(1)時系列分析による事実関係把握、(2)なぜなぜ分析による根本原因抽出、(3)再発防止策の立案、(4)未然防止に向けた教訓の定着、の4ステップを実施しました。