車載組込みシステムフォーラム 2010

1月28日に、ミッドランドホール(名古屋市中村区)にて、車載組込みシステムフォーラム2010を開催致しました。今回は、経済産業省中部経済産業局主催の「組込みシステム関連活動紹介パネル展」も併催しました。

このフォーラムは、組込みシステムに関連する方々を対象として、車載組込みシステム技術に関する最新動向などの情報共有と、関係企業等の交流を目的としています。

講演会に245名(非会員:33名含む)、フォーラム開催後の交流会に89名の方々にご参加頂きました。

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講演の様子

「ASIF活動紹介」
車載組込みシステムフォーラム 会長/名古屋大学 大学院情報科学研究科 教授 高田広章 氏
車載組込みシステムフォーラム(ASIF)の設立目的やこれまでの活動内容などをご紹介するとともに、今後重要となる技術トピック、車載組込みシステムの動向について講演しました。
講演資料 (2.0MB)
基調講演「車載制御ソフトウェア開発におけるトヨタ自動車の取組み」
講師:トヨタ自動車(株) 制御ソフトウェア開発部 部長 畔柳滋 氏
車載の制御システムが環境・安全・利便への対応のため高機能化・統合制御化するなかで、制御システム開発の中核技術である制御ソフトウェア開発の重要性がますます高まっています。本講演では、トヨタ自動車における具体的な制御ソフトウェア開発での事例を基にアーキテクチャ開発(ソフトウェア・ハードウェア要件)、ソフトウェア開発プロセス、人材開発への取組みについてご紹介頂きました。
講演資料は非公開です。
専門セミナ「欧州のオープンイノベーション戦略:AUTOSARの背後にあるもの」
講師:立命館大学 経営学部准教授/アーヘン工科大学 客員研究員 徳田昭雄 氏
2007年から2008年に、ドイツアーヘン工科大学を拠点にして欧州における車載組込みシステムの標準化を巡る様々な産官学の協調関係を調査された結果をもとに、本講演では、”欧州におけるオープンイノベーションの実現に向けた取り組み”という観点から、産業コンソーシアムAUTOSARを分析の中心に据えて、それら協調関係の成立背景と現状についてご紹介頂きました。
講演資料 (1.3MB)
専門セミナ「IPA/SECにおけるソフトウェア開発力強化に向けた取り組み」
講師:(独)情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター
組込み系プロジェクト エンジニアリング領域責任者 平山雅之 氏
より品質の高い組込みソフトウェアの効率的な開発を実現するために、IPA/SECでは、組込みソフトウェア開発技術リファレンス(ESxRシリーズ)の整備を進めています。ESxRシリーズは、実装ソフトウェアの品質向上を狙ったESCR、開発プロセスの整備や開発プロジェクトのマネジメント力強化を狙ったESPR/MR、ソフトウェア品質の定量コントロールを目指すESQRなどから構成されています。本講演では、これらのESxRシリーズの概要を溶解するとともに、IPA/SECから見たわが国の組込みソフトウェアの課題やその解決の方向性などについて、SECの現在、そして今後の取組みも含めてご紹介頂きました。
講演資料は非公開です。
招待講演「新世代EV「i-MiEV」とその品質を支えるモデルベース開発」
講師:三菱自動車工業(株) 商品戦略本部副本部長兼開発本部 副本部長 兼 EVビジネス本部 上級エキスパート 早舩一弥 氏
ここ1,2年で、自動車を取り巻く環境は、低CO2、脱化石燃料、低燃費への要求が極めて厳しいレベルへと急激に変化しました。この市場要望に応えるため、三菱自動車では環境対応車両の中でも最も環境性能に優れた電気自動車を開発し、世界で初めて量産車両として市場導入しました。本講演では、新世代電気自動車i-MiEVの技術的特徴を解説した後、搭載したECUの開発に適用したモデルベース開発の概要と課題についてご紹介頂きました。
講演資料 (1.6MB)

組込みシステム関連活動紹介パネル展の様子

会議室Cにおいては、経済産業省中部経済産業局主催で、ASIF、GNIのほか、中部地域を中心とした組込みシステムに関する活動等をパネルや資料配付で紹介する「組込みシステム関連活動紹介パネル展」を実施しました。また、情報交換やビジネスマッチングの場としても活用されました。