平成27年度第1回応用技術セミナー

2015年6月18日に、三菱電機(株) 情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)にて、平成27年度第1回応用技術セミナーを開催致しました。

今回のセミナーは、「車のセキュリティを支える技術」と題し、三菱電機(株)の自動車セキュリティ技術に焦点を当て、課題、取り組み、今後の展望について、デモを交えてご紹介頂きました。セミナーへの参加者は、56名(内非会員5名)でした。

セミナーの様子

「三菱電機における暗号技術への取り組み」
講師:三菱電機(株) 情報技術総合研究所 技師長 松井充 氏
三菱電機で取り組んだ暗号技術開発の歴史をご紹介頂いた後、近年取り組んでいる組込みシステムやクラウドに関連するセキュリティ技術について、暗号技術を中心に解説して頂きました。
講演資料は非公開です。
「暗号分野で大きな話題になっているPUFの解説とデモ、および車載応用について三菱電機における暗号技術への取り組み」
講師:三菱電機(株) 情報セキュリティ技術部 鈴木大輔 氏
暗号分野で大きな話題になっているPUF(Physical Unclonable Function)に関して、基本的な内容から車載システムへの応用まで幅広く解説して頂きました。LSIの製造プロセスで生じる個体差を利用したPUF技術は、様々な分野への応用が期待されています。
講演資料は非公開です。
「自動車セキュリティ分析手法について」
講師:三菱電機(株) 情報セキュリティ技術部 主席研究員 三澤学 氏
自動車が、車外と接続されることにより、ハッカーからの攻撃などセキュリティのリスクが高まっています。自動車のセキュリティを強化するために、自動車開発の上流段階で実施すべきセキュリティ分析手法について、紹介して頂きました。今後、セキュリティ分析手法の重要性はさらに高まると予想されます。
講演資料は非公開です。
「CANメッセージへの攻撃と対策」
講師:三菱電機(株) 情報セキュリティ技術部 菅原健 氏
車載制御ネットワークの標準プロトコルであるCAN(Controller Area Network)に対して、様々なセキュリティ上の問題が報告されています。特に、Spoofing と呼ばれる、ネットワークに不正なメッセージを送信する攻撃では、自動車の安全性にも影響を及ぼすことから対策の必要性が高まっています。攻撃方法、従来の対策技術、従来の対策技術を迂回する攻撃方法、その対策について解説して頂きました。
講演資料は非公開です。